ちょこっと趣味日記

自宅で観た映画や読んだ本の感想

週マッツにはマッツ映画を。

仕事終わりの金曜夜「週マッツ」という言葉をTwitterで見かけたので、週末はマッツ・ミケルセン主演作『アナザーラウンド』と『ライダーズ・オブ・ジャスティス』の2本を観ました。どちらの作品も良かったです。また普段よく観る洋画と異なる独特の雰囲気も味わえて面白かったです。

以下、感想 ※ストーリーに触れています。

『アナザーラウンド』

マッツ演じる冴えない高校教師とその同僚3人は、ノルウェー人哲学者の理論を証明するため、仕事中にある一定量の酒を飲み、常に酔った状態を保つというとんでもない実験に取り組む。すると、これまで惰性でやり過ごしていた授業も活気に満ち、生徒たちとの関係性も良好になっていく。同僚たちもゆっくりと確実に人生が良い方向に向かっていくのだが、実験が進むにつれだんだんと制御不能になり...。

映画『アナザーラウンド』オフィシャルサイト

感想

主人公にはいい仲間がいた。みんなで人生を取り戻そうとした。友情があって、救われた。自分ひとりだけで人生を輝かすのは難しい。

鈴木敏夫スタジオジブリ・プロデューサー)※オフィシャルサイトより引用

私は日頃、お酒を全く飲まないので飲みたくなる気分というのがいまいちわかりません。しかし、本作へ鈴木さんがこのようなコメントを寄せられていて、とても共感しました。高校教師が4人もそろって何てバカやってるんだとも思いましたが、彼らが共に過ごす時間は楽しそうで、良い友情で繋がっていることが伝わってきました。鈴木さんのコメントにもあるように、自分ひとりで人生を楽しくするのは難しい。友人がいるって本当にありがたいことだと、しみじみ思いました。また、お酒は人生を良くも悪くも演出する道具のひとつであり、ある時はひとりで、またある時は仲間と一緒に良い時間を過ごすために程ほどに使いましょう、という教訓にもなりました。

『ライダーズ・オブ・ジャスティス』

妻が列車事故で亡くなったという報せを受け、軍人のマークスはアフガニスタンでの任務を離れ娘の元へ帰国する。悲しみに暮れる娘を前に無力感にさいなまれるマークスだったが、彼の下を二人の男が訪ねてくる。その中の一人、妻と同じ列車に乗っていたという数学者のオットーは、事故は"ライダーズ・オブ・ジャスティス"と言う犯罪組織が、殺人事件の重要な証人を暗殺するために周到に計画された事件だとマークスに告げる。怒りに打ち震えるマークスは妻の無念を晴らすため、オットーらの協力を得て復讐に身を投じてゆくが事態は思わぬ方向に…。

映画『ライダーズ・オブ・ジャスティス』公式サイト|2022年1月21日公開

感想

列車事故をきっかけに知り合うマークス、オットー、レナート、エメンタールの4名はそれぞれが一癖ある人物で、そして心に深い傷を抱えています。そのような彼らが危険な復讐の道を行く中で思いがけず、荒っぽくも互いに心を通わせていきます。

シリアスな復讐劇を土台に展開するヒューマンドラマが切なくもまたコミカルでもあって、バイオレンスとコメディが組み合った「血と涙の復讐劇」にちょっと笑ってしまいました。観る前からコメディかなとは思っていましたが、想像していた面白さを良い意味で裏切られました。